ブルーボッサ(Blue Bossa)は、ジャズの中でも特に親しみやすい一曲です。
ボサノバの軽やかさと、ジャズのブルージーな味わいがほどよく混ざり合い、聴くだけで気持ちがゆったりしてきます。
過去に「Fブルース」や「枯葉」をテーマに、名演を通して“耳からジャズに入る”楽しみ方を紹介しました。
今回はその続編として、ブルーボッサの名演をいくつかピックアップして、曲の雰囲気や演奏の違いを楽しめるようにまとめてみました。
ジャムセッション定番曲でもあり、ジャズのアドリブ初心者の方も是非参考音源として活用ください。
まずはオリジナルのジョー・ヘンダーソンから。
そのあと、デクスター・ゴードン、アート・ペッパーと続けていくと、同じ曲でも演奏者によってこんなに表情が変わるのかと感じられると思います。
記事の最後には、今回紹介しきれなかった名演をまとめた YouTube 再生リストも置いていますので、気に入った方はぜひそちらもどうぞ。
Joe Henderson – Blue Bossa(オリジナル)
ジョー・ヘンダーソンの『Page One』に収録された、ブルーボッサの“原点”ともいえる演奏。 ボサノバの軽やかさに、ヘンダーソンらしいクールで端正なテナーの音色が重なり、何度聴いても飽きない完成度です。
トランペットのケニー・ドーハムが作曲した曲ですが、ヘンダーソンの演奏によって一気にスタンダードとして広まりました。 まずはこの演奏を聴いて、ブルーボッサの“基本の味”を感じてみてください。
Dexter Gordon – Blue Bossa
デクスター・ゴードンのブルーボッサは、ゆったりとした大きなスイング感が魅力。 同じ曲でも、ここまで“ジャズらしい余裕”が出るのかと感じる一本です。
太くて温かいテナーの音色が、ボサノバの柔らかさと意外なほど相性がよく、 「落ち着いた午後にコーヒーを飲みながら聴きたいブルーボッサ」といった雰囲気があります。
ヘンダーソン版と聴き比べると、テナー奏者の個性の違いがよく分かります。
Art Pepper – Blue Bossa
アート・ペッパーのアルトサックスは、透明感がありながらも情感が深いのが特徴。
彼のブルーボッサは、どこか切なさを含んだメロディの歌い方が印象的で、
“ボサノバの哀愁”がより強く感じられる演奏です。
テナーの演奏とはまた違う、アルトならではの軽やかさと繊細さが楽しめます。
ブルーボッサの新しい表情を見せてくれる名演です。
Art Farmer & Phil Woods – Blue Bossa
アート・ファーマーとフィル・ウッズのコンビによる、 ハイテンポでスリリングなブルーボッサ。 滑らかなフリューゲルホーンと鋭いアルトが火花を散らすように絡み合い、 “ボサノバの枠を超えた熱量”が感じられる演奏です。 テンポが変わるだけで曲の印象がここまで変わるのかと驚かされます。
他の名演は YouTube 再生リストへ
ブルーボッサは本当に多くのミュージシャンが演奏していて、 同じ曲でもテンポ、雰囲気、アドリブの方向性が大きく変わります。
今回の記事では 3 つの名演に絞りましたが、 他にも魅力的な演奏(15曲)を YouTube の再生リストにまとめています。
「もっといろいろ聴いてみたい」という方は、ぜひこちらからどうぞ。 お気に入りのブルーボッサがきっと見つかると思います。

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