これまでに当ブログでは、ジャズのアドリブ練習の参考情報をいくつか投稿してきましたが、今回から偉大なジャズミュージシャン(ジャズジャイアント)が過去に演奏した音源の中からアドリブ演奏にとても使い勝手が良いと私が思ったフレーズを紹介するコーナーを始めます。
第一弾は、マイルスデイビスの名盤ラウンド・アバウト・ミッドナイトの収録曲バイバイブラックバードのマイルスのソロフレーズです。
ジャズのアドリブは、「終わりよければ全てよし」というところもある!?ので、まずは終止感がしっかりある2-5ー1フレーズを紹介させていただきます。
当然アドリブの途中の過程も大切なのですが、最後でずっこけると非常に格好悪いと思いますので、アドリブの最後はしっかり決めたいところです。
そこで、こんな終始感のあるフレーズを各キーで演奏できるようになっておくと良いと思って、自分のアドリブ練習のネタとして作成した譜面を共有します。
皆さんもジャズのアドリブ演奏のスキルアップにご活用ください!
ジャズのアドリブ習得は、語学の習得と似ていて、ジャズ独特の語彙を増やすトレーニングが必要だと思っています。
そんなジャズの語彙力強化に役立つ企画になると思っていますので、しばらく続けてみたいと考えています。
では、さっそくフレーズを紹介します。
Jazz licks(#1) from Bye Bye Blackbird by Miles Davis
このフレーズは、私がハードバップ入門の記事で紹介したマイルスデイビスのハードバップ期の名盤ラウンド・アバウト・ミッドナイトに収録されたバイバイブラックバード内で演奏されているフレーズです。
2-5-1進行の3小節フレーズを12キーに移調して掲載しています。
特徴としては、ドミナントのⅤの部分のフレーズがとても終止感が強いフレーズとなっています。
Cメジャーでいうと、ファソミドソーシーで、最後にドで解決しています。
Cメジャーの曲で、ジャズのリード奏者がCメジャーコードの時にド(もっとも平凡な音?)を連発するのは、すこしジャズっぽくない気もするのですが、、、
実際、ハードバップ期のマイルスデイビスの演奏を分析しているとこの平凡なジャズっぽくない音も多用しているようです。
例えば、ブルースの進行の曲ですと、ドの音で始まって、ドの音で終わるなど。(Fのブルースで、Bb管トランペットの場合、Gで始まって、Gで終わるになりますが・・・)
初心者は、無理して難しい音で着地しようとせずに、マイルスを参考にして(音楽の基本に忠実に・・・)
ドの音で始まって、ドの音で終わる・・・
分かりやすいアドリブ演奏をまず意識しても良いのではないでしょうか?
フレーズを分析していて、そのように感じました。
マイルスの演奏音源紹介
フレーズは、ニュアンスまで分析して覚えた方が良いので、実際にマイルスデイビスが演奏している音源を添付します。
2:45辺りで演奏されているので、ご確認ください。
このフレーズを演奏しているところから再生するように埋め込んでいますが、フレーズを確認した後、全体の流れの中でどのように演奏しているかについても確認されると良いと思います。
参考に対象のマイルスデイビスのアルバムのリンクを付けておきます。
このアルバムは、ジャズの歴史的な名盤ですので、良い音で再生したい方は、ご購入を検討ください。
フレーズの使い方について
メジャーキーの曲の2-5-1進行で利用できるフレーズです。
その曲のキーのⅡーⅤ-Ⅰの部分(曲の終わりなど)で活用しやすいフレーズ
例えば、12小節ブルース進行の曲では、9~11小節に挿入する感じです。
3小節のフレーズとして紹介していますが、ドミナントのⅤの1小節フレーズ(Cメジャーの場合、ファソミドソシ)のみでも十分使えるので、1小節だけ利用しても良いと思います。
ちなみに、このフレーズとほぼ同じフレーズをマイルスデイビスは、Fのブルース曲であるウォーキン(walkin)のソロの最後に演奏しています。
実は、最初はウォーキンのフレーズを紹介しようと思っていたのですが、バイバイブラックバードのフレーズの方がより汎用的に使えそうに感じたので、バイバイブラックバードにしました。
本当にそっくりですので、是非こちらも聞き比べてください。
このフレーズは、3:28辺りで演奏されています。
まずは、1つ基本となるフレーズを覚えた後に、リズムや音を少し変化させてバリエーションを増やすと良いと思います。
では、ジャズフレーズ(=ジャズリックス)の紹介、第一弾の記事は以上とします。
またネタを分析して、共有していきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
ジャズフレーズ紹介の第二段としてリーモーガンのフレーズを紹介しましたので、是非こちらも合わせてご確認ください。
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