【ジャズ本レビュー】超ブルーノート入門 ジャズの究極・1500番台のすすめ

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ジャズファン歴30年のヤキマクがお勧めするジャズに関する本について、レビューをさせていただきます。

ジャズ関連の本の購入を検討している方は、参考にして頂ければと思います。

今回レビューする本は、中山康樹さんが書かれた「超ブルーノート入門」です。

この本は、ジャズファンにとって一生モノの参考資料になると私は思いますので、お勧めする理由など説明します。

ブルーノート 1500番台とは?

ブックレビューに入る前に、この本で取り上げている「ブルーノートの1500番台とは?」について、少し説明します。

そんなの知っているよ!

というジャズファンの方は、この章は読み飛ばして、次に進んでください。

まずブルーノートレベール(ブルーノート・レコード)は、ジャズ専門のNo1レーベルです。

2023年現在、ディアゴスティーニさんが、ブルーノートのシリーズを出すぐらいですので、ジャズファンなら誰でも知っている人気の高いレーベルとなります。

そのブルーノートの中で、更にジャズのもっとも熱かった時代に録音された名盤が揃っているシリーズが1500番台になります。

すなわち、ブルーノートの1500番台シリーズは、ジャズの定番中の定番となります。

参考に今回説明する本のamzonの紹介文を引用します。

最良の入り口であり、最終到達点でもある。それがブルーノートだ!
ジャズの歴史に燦然と輝くブルーノート・レーベル。アルフレッド・ライオンが設立したブルーノートに匹敵するレーベルは、今なお出現していない。ブルーノートは、ジャズの最良の入り口であると同時に、最終到達点でもあるのだ。なかでも、レコード番号・1500番台のアルバムには名作が揃い、ジャズがもっとも熱かった時代の息吹が感じられる。それぞれのアルバムを追いながら、ブルーノートの美学と変わらぬ魅力を伝える。

amazon 「超ブルーノート入門」商品ページの紹介文を引用

「超ブルーノート入門」書籍情報

タイトル: 超ブルーノート入門 ジャズの究極・1500番台のすすめ(集英社新書)

刊行日:2002年10月22日

著者情報:中山康樹

出版社:集英社

中山康樹さんは、1952年生まれ。「スイングジャーナル誌」編集長を経て分筆化になられた方です。

私がジャズを聴きはじめた1990年頃、インターネットなど無い時代でしたので、唯一のジャズの情報元として、大変お世話になった月刊誌「スイングジャーナル」の編集長をされていた方が書かれた本になります。

ジャズの本の著者として、申し分のない経歴をお持ちの方が書いた本になります。

本の構成

次のような構成になっています。

  1. はじめに
  2. ブルーノート物語
  3. 超ブルーノート入門~1500番台のすすめ~
  4. あとがき
  5. 主要参考文献
  6. ブルーノート1500番台プレーヤー別索引

「ブルーノート物語」では、15ページほどの紙面でブルーノート・レコードの歴史や1500番台を築いた4人の横顔が紹介されています。

次にメインのコンテンツである「超ブルーノート入門~1500番台のすすめ~」では、1500番台の98作品のすべてのアルバムについて、見開き2ページの紙面を使って紹介しています。

98アルバム × 2ページ = 196ページ

「アルバムジャケット」「トラック情報(曲目)」「演奏者」「録音日」に加えて、各アルバムがレコーディングされたときの裏話などが詳しく書かれています。

書評

評価すべき点1.各アルバムの説明がとても参考になる

各アルバムが録音された際の時代背景や裏話がまとめられていて、とても参考になる情報が満載となっています。

1アルバム1000文字弱ですが、参考になる裏話がまとめられています。

ジャズファンであれば、恐らく定番であるブルーノートの1500番台のアルバムを今後も長く聴くことになると思いますが、そんな機会にこの本を引っ張りだしてきて、うんちくを自分の中にインプットすると良いと私は思います。

一例を紹介しますと、

BLP1501のマイルスデイビスVol1で、なぜ「Yesterdays」では、ジャッキーマクリーンが参加せずにマイルスデイビスのトランペット一人の1ホーンカルテットになったのか?

などの裏話が書かれています。

通常の本と同じように前から順に読み進めても良いですが、読み終わった後も、アルバムを聴く時の参考資料として長く活用できる本だと思います。

サブスクで音楽を聴く人が増えていると思いますが、サブスクリスナーのライナーノート代わりになると思います。

それが私が一生モノになると最初に述べた理由になります。

評価すべき点2.1アルバム見開き2ページで使いやすい

二つ目の評価すべき点は、この本の作りにあります。

見開き2ページでアルバム1枚を紹介してあって、右上ジャケット写真が掲載されていますので、目当てのアルバムを探しやすいことです。

見たいページを探しやすいように作られている本の構成がとても優秀だと感じました。

辞書や参考書としての活用を初めから想定して作っているのだと思います。

770円の新書ですが、利用者のことを考えた親切な構成の本だと感じます。

評価すべき点3.プレーヤー別索引があるので便利

ジャズのアルバムを聴いていて、このアーチストが参加している別のアルバムも聴いてみたいと思うことはありませんか?

私は、ジャズを聴き始めた頃、

マイルスデイビスのアルバムを聞いていた時に、

一緒に演奏しているピアノ(例えば、レッドガーランド)のアルバムを聴いてみたいと思って、

レッドガーランドのリーダアルバムを探して聴いたり、

レッドガーランドが参加しているアルバムを探して聴いたり、

・・・・

また別のアーチストが気になって、同じようにアルバムを探して聴いたり

・・・・

そんなこと繰り返しながら、少しづつジャズに詳しくなっていきました。

恐らく多くのジャズファンは、このような流れて、気になるアーチストをキーにしてアルバムを探して聴くことで、ジャズを楽しんでおられると思います。

そんなときに、この本のプレーヤー別索引は、すごく便利なのです。

この本では、裏表紙側からABC順にプレーヤが並んでいて、参加しているアルバムタイトルとレコード番号か書かれていて、辞書のように利用することができます。

インターネット上のディスクグラフィーサイトを検索して調べる手段もありますが、膨大なレコーディングをしているジャズジャイアントの場合、目当てのアルバムを探すことが結構難しかったりします。

しかし、この本は、ブルーノート1500番台シリーズに閉じた索引ですので、ちょうど良いボリュームで扱いやすいです。

まとめ

今回は、私がこのブログに最初にブックレビューとして紹介した記事になります。

恐らくお分かりだと思いますが、お勧め度ナンバー1の本になります。

ブルーノート・レコードというジャズ専門の最高レーベルの超定番で名作揃いの1500番台のシリーズ、全アルバムの解説本で、参考書、辞書のようにも活用も可能となっています。

770円程度の新書で、圧倒的にコストパフォーマンスが高く、きっとジャズファンなら長く利用できる本になると思いますので、ご検討されてみてはいかがでしょうか?

なお集英社新書で続編に「超ブルーノート入門 完結編 4000番台の至福」があります。

こちらもまたの機会にレビューしたいと考えています。

なお当サイトでは、ブルーノートの1500番台シリーズを順次紹介するページを作成しています。

Youtubeの再生リストとアーチスト情報とトラック情報をセットしていて、簡易なライナーノート代わりなると思いますので、是非そちらも参照して頂ければと思います。

このYoutubeの再生リストは、実は私のWebから再生すると動画CMに割り込まれることはないというメリットもございますので、是非お試しください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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